2011年4月14日木曜日

ハングル

チアチア族、ハングル導入2年

 ソウル光化門に位置した世宗大王像の下、「世宗話展示館」には、「チアチア
族ハングルの話」コーナーが用意されている。ここには、「チアチア族は固有の
言語を持っていたが、表記する文字がなかった。彼らは固有語を保存するために、
ラテン語やアラビア語より固有言語の発音と意味をよく生かせるハングルを2009
年8月に公式文字として採択した」と記されている。

 コーナーには、「彼らのハングル教育は韓国人先生の現地派遣でより一層拡大
する展望だ」と記録されている。

 ところで現実は全くそうではない。現地に派遣されたのは、韓国教師はなくて、
ハングルがチアチア族の公式文字でもない。ハングル教育をより一層拡大するた
めの様々な約束も、大部分守られないでいる。

 12日、関連学界専門家などによれば、バウバウ市での世宗学堂設立作業は遅々
として進まない。

 李明博(イ・ミョンバク)大統領はチアチア族のハングル導入翌年の2009年、ハ
ングルの日祝辞で「ハングルはもう、文字がない言語の新しい文字になっている」
として、「世界各国でハングルを習おうと思う人々がハングルを簡単に学び、ハ
ングルを世界に広く知らしめられるように、世宗学堂を拡大設置していく」と明
らかにした。

 世宗学堂は韓国語を習おうとする外国人たちのために、海外に教育機関を作っ
て、教育するプログラムだ。政府は2015年まで500個の世宗学堂をたてる計画だ。

 だが、今年初め、チアチア族を対象に韓国語教育をするとし、文化体育観光部
に世宗学堂事業を申請したA文化財団とB大学がともに「保留」の判定を受けた。
互いに事業がバッティングした結果だ。

 結果的に1年に3月学期と9月学期に合わせて、2回審査が行われる世宗学堂事業
は、はやくても5カ月はかかることになる。

 世宗学堂が建てられれば、年間3000万~5000万ウォンの国費支援を受けて、安
定したハングル教育が可能だ。

 草創期のハングル普及に積極的に参加意思を明らかにしたソウル市も今は「遠
い山を見るようだ」という。

 呉世勲(オ・セフン)ソウル市長は2009年12月、バウバウ市と交流意向書を締結
した後、「チアチア族のハングル使用が成功的に定着するように支援する」と話
した。

 ソウル市はバウバウ市にソウル文化センター設立方案検討とバウバウ市都市開
発事業協力の意思も明らかにした。

 だが、これらの事業は事実上、検討段階で中断された。ソウル市関係者は、
「ハングル教材普及を準備することの他に、ハングル関連事業はなく、チアチア
族招請計画があるだけだ」と明らかにした。

 チアチア族がハングルを「公式採択」したという無責任な広報も問題だ。チア
チア族は現在、ハングルを「非正規科目」に分類して、希望する生徒だけが授業
を聞いている。

 朴ヒ西原大教授は、「インドネシアには種族が多く、ハングル導入を喜ばない
勢力もあって、気を付けなければならない」と憂慮した。

 文化観光部関係者は、やはり「韓国がチアチア族を公式に支援するには不便な
部分がある」と話した。

 バウバウ市の政治事情も今後、ハングル定着にそんなに友好的でない。ソン・
スンウォン西江大教授は、「初めてハングルを積極的に導入したタミム・バウバ
ウ市長が2013年に変わる」として、「今のように進行されれば、ハングル定着が
難しいこともある」と憂慮した。
世界日報より

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